SynBioポータル

合成生物学(Synthetic Biology)のポータルサイトです

新たな産業革命の中核となる「合成生物学」の最新情報、有用性、可能性、振興策、安全性について、社会との関係も含め議論していきます。

バックナンバー2023年7月

 
合成生物学と人工知能の連携は、これからの大きなトレンドであることは確かです。本トピック「合成生物学は新たな産業革命の鍵となるか?」でも、そういう例をいくつか紹介してきています。 2022年秋に設立されたIntegrated Biosciences社は、合成生物学と人工知能の連携を狙うバイオテクノロジー企業で、次世代治療薬のための細胞ストレス応答を対象にしています。サンフランシスコ・ベイエリアに拠点があります。 その創業者は、Felix WongとMaxwell Wilsonです。 Felix Wongは、2023年度のForbes 30 under 30のHealthcare部門にも選ばれています。 このIntegrated Biosciences社の研究は、合成生物学と人工知能の連携で抗老化作用のある全く新しい化学構造を持つ新規物質を見つけることです。 Integrated Biosciences社は、最近、2つの興味深い論文を発表しています。この2つの論文を見ることで、この会社が行おうとしている合成生物学と人工知能の利用とは何かということが理解できます。 Wong, F. et al. (2023) Discovering small-molecule senolytics with deep neural networks. Nat Aging 3, 734–750 https://doi.org/10.1038/s43587-023-00415-z Batjargal, T. et al. (2023) Optogenetic control of the integrated stress response reveals proportional encoding and the stress memory landscape, Cell Systems https://doi.org/10.1016/j.cels.2023.06.001 https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2022.05.24.493309v1 マウスでは、老化細胞(分裂しない細胞)を選択的に除去(senolysis)することで健康寿命を延ばしたり、化学療法の効果を高めることができることが知られています。「老化細胞を溶かす薬」は老化細胞を選択的に除去できるので有用であるはずです。 老化細胞を標的としたこのような方法は、Senolyticsと言われています。しかし、その臨床応用は、生物学的な知見が乏しく、副作用もあることから、臨床応用には限界がありました。
 
【日曜コラム】徳川家康と合成生物学
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ペニシリンというと、1928年、アレクサンダー・フレミング(英)が、アオカビの近くでブドウ球菌が増殖しないことを偶然発見し、その後、開発された抗生物質です。第二次世界大戦でも利用され、その後の医療のあり方を大きく変化させました。 16世紀、徳川家康が豊臣秀吉と戦った小牧・長久手の合戦のころ、家康が背中の腫れ物に苦しんでいたことが記録されています。この時、徳川家康がアオカビに助けられたという説があります。 奇跡の特効薬「ペニシリン」 誕生を生んだ史上最大のセレンディピティ(佐藤健太郎) | 現代新書 | 講談社  以下、上の佐藤健太郎氏の文章の引用です。 家康は、小牧・長久手の合戦の最中、おそらくは傷口から黄色ブドウ球菌のような菌が入り、背中に大きな腫れ物ができてしまった。日に日に悪化していく容態を見て、家臣の一人が笠森稲荷に向かい、「腫れ物に効く」といわれる土団子を持ち帰った。アオカビの生えたその団子を腫れ物に塗りつけたところ、おびただしい膿が吹き出て腫れ物は治癒したという。これは、アオカビに含まれたペニシリンのおかげであった、というものだ。 これは理屈として全くありえない話ではないが、さすがに土団子に多少生えた程度のアオカビが、家康の体内に巣食った細菌を全滅させるほどのペニシリンを作っていたとは考えにくい。家康のペニシリン伝説は、「話としては面白い」という程度にとどまるだろう。
 
気候変動と植物合成生物学
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地球規模で進行しているといわれる気候変動は、栽培できる植物の種類や栽培の方法、栽培の場所にさまざまな影響を及ぼしつつあります。どうしたらよいのでしょうか? 7月19日付けのPLOS Biology誌(無料で全文読めるオープンアクセス雑誌)では、「Engineering plants for a changing climate(変動する気候に対応する植物のエンジニアリング )」と題して、1つの紹介文と7つの論考を集めた特集を組んでいます。 https://collections.plos.org/collection/engineering-plants-for-a-changing-climate/ 気候変動で、食料、薬、道具、シェルター、燃料、衣服として利用する植物と人間との関係も変化しなければならない。何を、どのように、どこで植物を栽培するかは、栽培植物を待ち受ける潜在的な生物的、非生物的なストレスと同じように変わるだろう。この論文集では、育種技術、ゲノム工学、合成生物学、マイクロバイオーム工学など、気候変動に植物を適応させるための工学的戦略について、気候変動に強い品種の作出や、農地の炭素捕捉ポテンシャルの向上に焦点を当てながら探求している。 この特集のイントロダクションでは、この特集で答えようとしている2つの問いかけをしています。 ①作物がこの急速な気候変動に適応できるようにするにはどうすればよいでしょうか? 気候の変化に耐性のある品種の作出、農地の炭素回収能力の向上の2つがあるといいます。 ②気候変動を改善するために作物をどのように利用できるのでしょうか? 以下、7つの論考のサマリーの部分だけを日本語訳してみます。 官民パートナーシップは、知識を製品にうまく変換するための鍵であるが、現在の枠組みでは、21世紀の農業生産の課題に対応するために作物を改良するのに必要なシステム全体のアプローチを促進することができない。 作物研究における発見を促進するために、官と民パートナーシップのさらなる改善を求めています。
 
微生物によるPFAS対策
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PFAS(ピーファス、per- and poly-fluoroalkyl substances)は、「Forever chemicals(永久に残る化学物質)」と呼ばれ、非常に安定で分解されることがなく、環境のいたるところに存在しています。特に、工場や軍事基地周辺の地下水の汚染が問題になっています。健康被害の可能性も指摘されているPFAS問題は、海外、そして最近になって日本国内でも大きく報道されるようになっています。 PFASとして知られる数千種類の化学物質は、1930年代に3Mとデュポン社の化学者たちによって作られました。熱や薬剤にも安定で、水や油を強力にはじく性質のある化学物質を作ったのです。 第二次世界大戦後になると、人類初のPFASであるPFOA(perfluorooctanoic acid、ペルフルオロオクタン酸)が、デュポンによって商品化された「テフロン」を製造する過程で使用されるようになりました。そして、3Mは、PFOS(perfluorooctanesulfonic acid,ペルフルオロオクタンスルホン酸)関連製品として防水スプレー 「スコッチガード 」を製造していました(現在、同名の製品には、PFOSは不使用)。こうして、調理器具、毛布、クリーニング製品、パーソナルケア製品、消火器の泡消火薬剤など、さまざまな製品に使用されるようになったのです。 一方で、研究によってPFASが健康に影響を与える可能性が指摘されるようになってきました。ある種のがんの発生に加え、免疫機能、発育、生殖、肝臓、腎臓の障害、脂質異常などを引き起こす可能性があるそうですが、まだ不明な点も多いです。 2019年には、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)]で、PFOAやPFOSが、製造、使用が禁止される物質になり、日本国内でも規制されています。 さて、安定なことから、規制されても環境中に残留し続けるPFASの対策についても、合成生物学的なアプローチが有効である可能性があります。 最近、カリフォルニア大学リバーサイド校の研究者らが、PFASを分解する、土壌中に存在する2種類の細菌を特定し、Natural Water誌に報告しています[1]。この発見は、これらの汚染物質を低コストで生物学的に浄化できるという可能性を示すものとして注目されています。
 
ヒトの体を作るための地図
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ヒトの「Googleマップ™ 」を作るプロジェクトが進行中です。 昔のお城を復元しようとしたら、全体の設計図だけでなく、それぞれの部分でどんな建築素材が使われていて、どのような形に加工され、どのように組み合わさっているか、まで理解しないと、お城を建築することができません。テトロドトキシン(フグ毒)のような複雑な有機化合物を作ろうとしたら、その構造を知ることが最初です。 このように作る(合成する)ということは、作ろうとするものの形や素材や、その組み合わせまで理解しておかないと、作ることができません。そもそも同じものができたか、確認することができません。 ですから、合成生物学では、作ろうとするものの形や素材を正しく知るということが、前提となるステップであることがわかると思います。 地球上の生物の構造でも、最も複雑で、未だにその成り立ちの全容が理解されていないのが、ヒトの脳であることは、多くの方が賛同すると思います。 成り立ちがわからなければ、どのように動いているのかわかりません。もとに戻すためにも、その情報が不足しているのです。 このようなヒトの成り立ちを細胞レベルで理解しようとするビッグプロジェクトが世界で進行中です。やろうとしているのは、37兆個の細胞からできているといわれるヒトの体がどんな種類の細胞からできているのか、そのアトラスを作るということです。 Chan-Zuckerberg財団や英国Wellcome Trust財団などの支援を受けているヒューマン・セル・アトラスプロジェクト(Human Cell Atlas)や、それとはファンディングや主導組織が異なる類似プロジェクトです。 米国NIHの支援を受けてきたHuBMAPプロジェクトも、ヒトの器官や組織を作る細胞の分子(mRNA、タンパク質、代謝産物等)を1細胞の解像度で示す空間的なレファレンスマップ(基準となる地図)を作製してきています。つまり、細胞一個一個の持っているmRNA、タンパク質などの情報を集めることで、体での細胞の位置を考慮しながら、細胞のアトラスを作ろうということです。 こういうプロジェクトが始まったのは、シングルセルRNAシーケンシング(single-cell RNA-seq)と呼ばれる技術により、細胞ごとのmRNAの種類と量によって、細胞の性質を区別するということがこの10年ほどの間にできるようになったことが背景にあります。また、この結果を細胞の場所と一致させるという空間生物学(Spatial Biology)の技術が発展したことも重要です。 7月19日付のNature誌には、ヒトの腸、腎臓、母体–胎児界面を作る細胞の配置や細胞間相互作用などを示す3つの論文が発表されています。Nature Cell Biology, Nature Communications, Nature Methods, Communications Biologyなどでも、関係した多数の論文が発表されています。 関連する論文はこちらにまとまっています。
 
合成生物学のデュアルユース
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合成生物学やバイオテクノロジーは、米国の大統領、議会、情報機関も含めて最新の国家安全保障上の課題となってきています。 このNewsPicksトピック「合成生物学は新たな産業革命の鍵となるか?」でも、合成生物学の危険性についての問題は、健全な産業発展にとって大切と考え、積極的に解説しています。新型DNA合成装置と生成系AIによる生物兵器の開発についての懸念も記事にしました。 2022年9月12日 に、バイデン大統領の大統領令「持続可能で安全・安心な米国バイオエコノミーのためのバイオテクノロジーとバイオマニュファクチャリング・イノベーションの推進に関する大統領令」では、バイオテクノロジーと合成生物学の推進を米国の重要な政策に位置づけようとしています(こちらに筆者が訳出したものがあります。https://note.com/yamagatm3/n/n79b407a130a7 )。 今回は、あまり知られていない合成生物学の危険性(デュアルユース)について紹介してみたいと思います。 ☠️特定グループを狙った生物兵器? 2023年春には、中国の遺伝子配列解析会社BGIグループのいくつかの部門を、技術移転を制限する企業リストに加えています。この規制の名目は少数民族の問題のようです。 https://en.genomics.cn/ ヒトゲノムDNA配列を利用しての生物兵器の開発は現時点ではそれほど大きな問題にはなっていないように思われます。しかし、特定のグループのゲノムの特徴を利用した生物兵器を開発したりすることは可能になるかもしれません。この点については、最近の米国科学アカデミーの報告書でも指摘されています。 例えば、〇〇人に選択的に感染して致命的な影響を与える細菌やウイルスなどの生物兵器が使用されたら怖いです。
 
既存企業が合成生物学に関わる戦略を考える
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次の産業革命の中核となるとも言われている合成生物学。最近は、日本でも合成生物学に関心のある企業や投資家が増加しています。また、既存の企業が、新興の合成生物学関連企業と様々な関わりを持つことも積極的になっています。 7月18日も住友化学と合成生物学の代表的な企業の一つGinkgo Bioworksの提携が報道されていました。 今回は、この2023年春、ボストン・コンサルティング グループ(BCG)が出した2つの記事を読んで、このような既存企業がどのように合成生物学と関わるかという企業戦略を考えてみたいと思います。 ①では、現在の合成生物学の産業構造や企業の形態を理解し、②で合成生物学と関わる戦略を考えるという形になると思います。 ① 貴社の合成生物学の戦略は何か? [BCGの内部記事] What’s Your Synthetic Biology Strategy? (François Candelon, Nicolas Goeldel, Antoine Gourévitch, Max Männig, and Vinit Patel) ② 合成生物学は、世界の巨大産業のいくつかを破壊する可能性がある。合成生物学の戦略を構築するための4つのステップはこれだ。[フォーチュン誌の記事] Synthetic biology could disrupt some of the world’s biggest industries. Here are four steps to building a ‘syn-bio’ strategy (François Candelon, Nicolas Goeldel, Max Männig) https://fortune.com/2023/03/03/synthetic-biology-strategy-loreal-unilever-sanofi-basf/
 
画像をDNAに保存する生きたデジカメ
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世界で増加し続けるデジタルデータとデータストレージの需要。高密度かつ長期間のデータ保存の方法が求められています。 ハードディスク・ドライブ(HDD)やSSDといったストレージとは違ったストレージ技術として、DNAストレージがあります。 DNA ストレージは、合成生物学と情報技術という異なる技術分野が一緒になった技術です。2012 年に、George Churchらにより、その概念が提唱されたものです。 A, T, G, Cという4つの塩基が直線に並んだDNAは、これまでの電子記録媒体と較べて高密度にデータを記録できる可能性があります。理論上は、DNA 1グラムあたり最大 680 ペタバイト(6 億 8 千万ギガバイト)、1cm^3あたり最大で数エクサバイト(数十億ギガバイト)のデータが記録できるとされています。 DNA は、適切な条件のもとでは、半永久的に情報を劣化させることなく、保存できます。また、最近のDNA配列決定法の進歩で、情報を読み出すこともますます容易になってきています。 そのようなDNAストレージに関する研究動向については、こちらに解説があります。 情報爆発時代の切り札へ:DNA ストレージに関する研究動向とセキュリティ分析 (井上紫織 金融研究/2021.4) 現在のところ、最も有望なのは、DNAの配列(A, T, G, Cとその並び方)そのものを情報とする方法です。 そんななか、この7月3日、これまでの方法とは全く違うやり方で画像という情報をDNAに保存するアイデアをシンガポール国立大学のChueh Loo Pohの研究グループが報告しました。「BacCam」と名付けています [1]。 上のGigazineの記事では詳しく解説されていませんが、この技術のポイントは、大腸菌に光を照射した時、光を照射されたという結果を大腸菌のDNA内に記録する方法を利用したところです。
 
世界経済フォーラム2023年新興技術トップ10にみる合成生物学
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「ダボス会議」でも知られる世界経済フォーラム(World Economic Forum)とFrontiers社は6月27日付けで、"Top 10 Emerging Technologies of 2023"を公表しました。 この報告書は、今後3~5年の間に社会に好影響を与えると考えられる新興技術(Emerging Technologies)をまとめたものです。新規性(Novelty)、応用性(Applicability )・奥行き(Depth)・推進力(Power)、更に人(people)、地球(Planet)、繁栄(Prosperity)、産業(Industry)、公正(Equity)の基準に基づき、100近い候補の中から専門家が選んだものです。 2023年新興技術トップ10として、選ばれたのは以下です。 フレキシブルバッテリー 生成系AI 持続可能な航空燃料 デザイナーファージ メンタルヘルスのためのメタバース ウェアラブル植物センサー 空間オミクス フレキシブル神経エレクトロニクス 持続可能なコンピューティング AIが促進するヘルスケア これらのうち、特に合成生物学と関係あるのが、持続可能な航空燃料、デザイナーファージ、空間オミクス、フレキシブル神経エレクトロニクスです。ウェアラブル植物センサー、AIが促進するヘルスケアについても、関係しているかもしれません。 今回は、特に合成生物学と関係ある項目について解説します。
 
地球と人新世を超える合成生物学
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よく問われることに、バイオテクノロジーと合成生物学の違いということがあります。 生成AIに聞いてみました。 バイオテクノロジーと合成生物学は、どちらも生物学的プロセスを利用する技術ですが、その目的と方法にはいくつかの違いがあります。 バイオテクノロジーは、自然界に存在する生物学的プロセスを模倣したり、改良したりする技術であるのに対し、合成生物学は、生物学的プロセスを最初から設計して構築する技術です。 このトピック「合成生物学は新たな産業革命の鍵となるか?」では、導入記事として、「合成生物学によるグローカル課題解決とウェルビーイング実現」を3回に分割して出しました。今回はこれらで扱えなかったことの追加です。まず、3回分の記事を振り返ります。 1️⃣はじめに 📌合成生物学の現在と未来 📍このトピックで扱うこと 2️⃣可能になること 🍅農業:食品生産の革命 💊医療・健康:新しい医薬品やツールの開発 🌲環境:汚染浄化と環境制御 🏭モノづくり:持続可能エネルギーと天然物質の工業的生産 3️⃣可能にする技 ⛓遺伝子工学とゲノム編集 📀インフォマティクス、ビッグデータ、人工知能 💻システム生物学と代謝工学 🖥計算機モデリング 🦖プロンプト:竜を作れ 🔖コラム🔖  合成生物学のDBTLサイクルとBioBrick 📌2024年の合成生物学 合成生物学産業の総合情報を扱っているwww.synbiobeta.comでは、2024年5月に開催される合成生物学についての会議のテーマとして、こんな14項目を列挙しています。
 
培養鶏肉とはどんなものなのだろうか?
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「合成生物学によるグローカル課題解決とウェルビーイング実現(2)可能になること」にもあるように、2040年までには、肉の60%が培養細胞から作られ、世界中の食料品店やレストランで販売されるとの予測があります。 そんななか、2023年6月中旬に、米国の農務省が「培養鶏肉」の販売を承認したという報道がありました。 米国の農務省の発表 https://www.fsis.usda.gov/policy/fsis-directives/7800.1 培養鶏肉、つまりニワトリの細胞を培養して作った肉ということですが、今回はこれを中心に培養肉について科学的に考えてみたいと思います[1]。 [注:生物としてはニワトリですが、本記事では食用、畜産用のニワトリを鶏と呼んでいます。] まず筆者について自己紹介しておきます。長年、ニワトリの胚(卵の中で体ができる段階)、特に神経系の研究をしてきました。というわけで、実験動物としてニワトリを利用してきています。そのため、現在はニワトリの細胞アトラスを作るようなプロジェクトを世界で提唱しています。卵の中のニワトリ胚の取り扱いにも詳しいです。 🐔培養鶏肉とは? さて、販売するのは、米農務省から承認を得た2つのカリフォルニア州の企業、Upside FoodsとEat Justです。Eat Justは、GOOD meatというブランドで、2020年に培養肉を承認していたシンガポールを含めて展開しています。
 

by 山形方人(Masahito Yamagata)